およそ1カ月前の2020年6月30日に、松屋が公式Twitterにて「”店舗限定新商品6つ同時に発売” 記念全部食べたら松屋TシャツプレゼントCP」と題して全国の各地で限定メニューを出していたのを覚えているだろうか。
キャンペーンは7月7日まででとっくに終了しているが、この時の6つの限定商品の中で、ひときわ異彩を放っていたのが「まぐろ丼」である。その時は活動圏内に取り扱い店舗が無かったためスルーしたが、どういうわけか今になってフラっと寄った店舗で発見。
さっそく食べてみたところ……牛丼屋ってレベルじゃねぇぇえええええ! 並の海鮮系チェーンが逃げ出すレベルで美味いぞ! 松屋どうなってんだ!!
・だって牛丼屋だし?
なお、券売機の表示的には店舗限定のようで、執筆時点(2020年8月7日)では公式TwitterやHPにも関連する情報が一切ないため詳細は不明。まあ松屋ではよくあること。きっとまた試験的に何やらやっているのだろう。
ちなみに、店舗でポスターを見た時に思ったのは「フン、牛丼屋にまぐろ丼はムリでしょ(笑)」というもの。確かに松屋はすでに、牛丼屋とは思えないクオリティのカレーを出している。ぶっちゃけ並のカレー屋より美味いとすら思う。
しかし美味いまぐろ丼を出すのは、美味いカレーを出すより難易度が高いように思うのだ。それに、鮮魚を扱うのに最適化された仕入れルートや設備を持つであろう海鮮系のチェーン店や回転寿司屋にまぐろ丼は割とあり、我々はそういったところの、可もなく不可もないまぐろ丼の味を知っている。
松屋のまぐろ丼は、せいぜいその手の海鮮系チェーンの劣化版か、良くて同じ程度の「まあその辺の回転寿司屋で食えるよね」的なクオリティだろうと思っていた。
・松屋の反撃
まぐろ丼のラインアップは2種類。730円の『6枚盛』と、1000円の『大漁12枚盛』だ。どちらもテイクアウトも可能で、ライス大盛り無料サービスもあるもよう。270円差でまぐろが倍になるということで、迷わず『大漁12枚盛』をオーダー。まあ、そんなに期待はしていないけ……
おや?
松屋の反撃は、提供と同時に素早く開始された。まずデカい。ケチ臭さゼロである。これはもしかして、結構ヤルのでは?
どんぶりの半分はまぐろに覆われており、もう半分には とろろ がかけられている。12枚なので、表面的に見えるまぐろの下にもまぐろがある。そして不可欠なネギと刻み海苔も。人によっては不要かもしれないが、生卵もついている。
・美味そう
まあでも、何よりも重要なのはまぐろ。しかしどうだろう。見れば見るほど……
ちゃんと新鮮で……
実に美味そう。
・美味い
いやまだだ。見栄えが良くても、やはり食べてみないと何とも言えない。微妙なまぐろにありがちな、パサついていたり、魚臭いゴムみたいだったりする可能性はまだ残っている。
ワサビを溶いた醤油をかけ、一口食べてみると……
フフッ、うっま!
一口目で思わず笑ってしまったレベルでガチなまぐろ丼である。臭みゼロ。程よい厚さとプリプリ感。何だこれは。マジで良い赤身じゃないか! その辺の海鮮系チェーンのまぐろ丼より美味いと思う。
このクオリティとボリュームで1000円という値段設定は、もはや意味が分からない。他所で食べたら1500円くらいはすると思う。唯一の欠点を述べるなら、実施店舗や期間が今のところ不明(もしかしたら公式Twitter等で情報が公開されるかもしれない)な点だろう。
もし近隣の店舗で偶然みかけたら、それは実に幸運なことだ。マジで美味いので、絶対に食べるべき1品だと思う。美味すぎるカレーに続き、まぐろ丼もイケるとは……松屋とは一体何なのだろう?
参考リンク:松屋、Twitter @matsuya_foods
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.
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【ガチ】松屋の新商品『ごろごろチキンのバターチキンカレー』を重度の「ごろチキ」信者が食べたらこうだった / 本日7月21日発売
松屋の至宝『ごろチキ』こと『ごろごろ煮込みチキンカレー』をこよなく愛する私(あひるねこ)からすると、ここ最近の松屋の「ごろごろ」推しは少々過剰なような気がしなくもない。この際、『ごろチキ』の名を持つメニューは一つでいいのではないか? そう、世界に神は一人だけでいいのだ。
ところが本日2020年7月21日、松屋は『ごろごろチキンのバターチキンカレー』なる新たなメニューを全国の店舗で発売。またしても新たな「ごろごろ」勢が世に解き放たれることになってしまった。俺の話聞けや……! だが重度の『ごろチキ』信者として、ここは一戦交える必要があるだろう。
・松屋の新商品
『ごろごろチキンのバターチキンカレー』は実は去年7月にも発売されている。その時は69店舗限定だったため私も実際に食べてはいないのだが、当サイトの記者・江川資具の記事によると、『ごろチキ』の後継足りえるかは別にしても確かにウマいカレーだったようだ。
価格は当時よりも30円上がって税込680円。ライス大盛だと740円だが、8月4日の午前10時まではサービスで大盛無料だという。ただあくまで個人的な感情としては、「何が『ごろごろチキンのバターチキンカレー』だよ。何回チキンって言うねん」てなもんである。神の名を騙(かた)る不届き者め……!
しかし、いざテイクアウトして……
ルーを一口食べてみると……
マ、マジかこれ……!
_人人人人人人人人_
> うっま!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
・想定外
なんと驚くことにこの『バターチキンカレー』、盲目的な『ごろチキ』信者である私をも黙らせるほどの、超ド級のウマさに満ち満ちていたのだ。非常にマイルドで、正直なところ辛さはほとんどない。それはつまり、カレーとしての武器を最初から一つ放棄しているとも言えるのだが……。
その代わりに強烈なバターの香りとコクがカレーを邪魔しないギリギリのレベルまで目いっぱい詰まっており、その旨みを最大限まで増幅しているのである。トマトの風味が絶妙に効いているおかげで、バターの嫌な濃さをあまり感じさせないという点もまたニクいではないか。
・似て非なる両者
先述した記者・江川は『バターチキンカレー』について、「まろやかで永遠に食べ続けられる気がする」と書いているが、私もこれには完全に同意だ。『ごろチキ』と名前はよく似ていても、攻めの『ごろチキ』・守りの『バターチキン』という感じで、両者のベクトルはまったく正反対と言えるだろう。
だがしかし!
あくまでこれは、ルーのみを食べた時の感想であることをハッキリ記しておきたい。どういうことか? 端的に言うと、『バターチキンカレー』はルーと一緒にチキンを食べると、チキンの存在感にルーがやや負けてしまうのである。
なるほど。「ごろごろ」というだけあって『バターチキンカレー』にもチキンがたっぷり入っている。が、先に書いたようにこちらのルーは優しくマイルドだ。そのため、野性味溢れるチキンの大群を前にしてしまうと、その突進を完璧に受け止めきることができない。
結果、ルー単体で感じた旨みがチキンによって若干かき消されるという不幸な現象が起きてしまうのだ。その点、我らが『ごろチキ』神は、ルー自体が非常にアグレッシブかつスパイシーなため、どんなにチキンの主張が強かろうが押し負けることはない。むしろそこには相互作用による、ある種のケミストリーが発生するのである。
誤解なきよう書いておくと、『ごろごろチキンのバターチキンカレー』は私の予想を遥かに上回るおいしさだった。これならまたぜひ食べたいなと素直に思う。しかし……やはり『ごろチキ』には一歩劣るというか、両者の間には薄くも決定的な壁がそびえ立っていると言わざるを得ないだろう。
・強まる不在感
最近の松屋は「ごろごろ」と謳う新メニューを大量に発表しているが、それらを味わうたび、唯一無二の絶対神『ごろチキ』に思いを馳せずにはいられない。そう、超エース級の実力を秘めた『バターチキンカレー』をもってしても、神の不在を埋めることは叶わないのである。
参考リンク:松屋
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
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【保存食比較】吉野家の缶飯「牛丼」とサンヨー堂の弁当缶詰「牛めし」を食べ比べてみた結果 → ご飯に圧倒的な違いがあった
こんな時代だからこそ持っておきたい保存食。賞味期限が長く場所も取らない缶詰は非常用の備蓄に最適だ。そんな缶詰の中でも珍しく米が入っているのが吉野家の缶飯とサンヨー堂の弁当缶詰である。
缶詰しか食べるものがない時を想定すると、やはり我々日本人は米を食べたくなるに違いない。そして、どうせならウマイ米を食べたいものである。そこで、吉野家の缶飯「牛丼」とサンヨー堂の弁当缶詰「牛めし」を食べ比べてみることにした。
・価格差2倍
まず、価格だが、吉野家の缶飯「牛丼」はサイトでの通販価格は6缶で税込4860円。つまりひと缶810円と結構高級である。対して弁当缶詰「牛めし」はサイトの製品紹介に定価が書かれていないが、Amazonにサンヨー堂が出品している価格が2個セットで875円(438円/個)なので、これが定価と考えて良いかもしれない。およそ2倍の価格差である。
ちなみに、ディスカウントスーパーのオーケーストアでは、缶飯が税抜き582円、弁当缶詰が税抜き291円なので、ここでもやはり価格には2倍の開きがあった。はたしてこの価格差は味にも影響しているのだろうか? さっそく食べ比べていきたいと思う。
・吉野家は常温でも食べられる
吉野家の缶飯は常温でも食べられるが、サンヨー堂の弁当缶詰は湯煎を15分して食べるものだ。そこで、できるだけ条件を合わせるために、吉野家の缶飯も湯煎することにした。なお、缶飯のパッケージによると、湯煎する場合は10分が目安のようである。
というわけで沸騰したお湯に2つをドボン。まずは、10分で缶飯をサルベージして、15分後に弁当缶詰をサルベージする。熱湯で缶詰もチンチンに熱せられているためトングで取り出し……
タオルを使ってフタを開けると……
見た目から全然違う2つの缶詰。
・より「ごはんっぽい」缶詰
以前の記事でもご紹介した通り、サンヨー堂は細切れの肉が入った炊き込みご飯のような質感だが、対して吉野家はつゆだくでトロッとしている。まずは吉野家から食べてみたところ……
うん。おじや。
つゆに米が溶け込む感じは牛丼というか牛雑炊というイメージだ。米が炊きたてみたいなサンヨー堂と食べ比べると、そんなおじや感がより顕著である。正直、サンヨー堂の方が粒が立っておりモチモチで、圧倒的に「ごはん」だ。
・店で味わえない吉野家らしさ
とは言え、それは良し悪しではなく、ただの違いであるような気もする。あなたは考えたことはないだろうか? 「吉野家のつゆでおじや作ったらどんな味になるんだろう」と──。
想像してみてくれ。吉野家のつゆが存分に染み渡ったおじやを。牛丼のような薄切り肉に、フタを開けた瞬間、ふわっと香り立つ吉野家臭を。むしろ牛丼以上に吉野家を味わっている気さえする。店では食べられない牛雑炊としては最高なのだ。
ちなみに、缶飯をおかずに弁当缶詰を食べたらなかなかウマかったことを追記しておきたい。質感が違う缶飯は、ご飯のお供みたいな使い方でも意外と違和感がなかったぞ。
・それぞれのごはん
最後に、それぞれのサイトで賞味期限を確認したところ、吉野家の缶飯は製造後3年で、サンヨー堂の弁当缶詰が製造より5年。エネルギーは吉野家が289kcalでサンヨー堂が315kcalだった。
保存食としてはサンヨー堂が強い気がしなくもないが、どちらが良いかは、保存食や非常食に何を求めるかで変わるだろう。どんな状況でも、食べ物がウマイとちょっと救われる。あなたがアガる味は、ごはんか吉野家か? 保存食購入の参考になれば幸いだ。
参照元:吉野家、サンヨー堂、Amazon
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.